それでも本が高いと感じる3つの理由。

http://plaza.rakuten.co.jp/essyohyo/diary/200504120000/
http://aruhenshu.exblog.jp/1465775
日頃、参考にさせてもらっている編集者系Blogに、本の値段について「CDやらなにやらと較べればお得なのではないか」「原価を考えたら適正なのではないか」というような見解が示されていたんです。確かに、そういった意見は内情を知られているだけあって正論としては理解できるんだけど、一消費者としては納得しかねる部分があることも確か。いったい、その感覚のズレは何かと考えたら3つの仮説が浮かびました。


1、本を読むということは能動的な行為であり、金を払った上で自分で苦労して読み進めるのがかったるいから。
(映画や音楽、舞台などは受動的な行為であって、自分はただ楽しめばいい)


2、本読むということはパーソナルな行為であり、コミュニケーションのネタとしての活用度が低いから。
(これだけ多くの本が出版されていると、一冊あたりのネタ性は、ベストセラーを除き、一般には極めて低いと言える)


3、文芸書はそのうち文庫になるとわかっているのに、今読むためにその3倍近い金額を支払うことに抵抗がある。
(文庫にはならないビジネス書やら人文書であっても、文庫本の価格が念頭にあるため高く感じる)


まぁ、この3つの理由っていうのは先週のスピリッツのホイチョイでもネタになっていた樋口裕一「たった1分でできると思わせる話し方」を参考にしてみただけです。出来ると思われたかったんです。本当にクリティカルな理由だと思っているのは1の「本を読むことは疲れる」ということかなぁ。2の「ネタ性」も怪しい。それが、ネタになる世界に生きていると本の一般的レベルでのネタ性の低さには気づきにくいですから。音楽や映画は、まずジャンルが念頭にあることで、ネタレベルでの擬似的な繋がりが本に較べて確保されやすいように感じます。


いずれにせよ、どう否定してみても、この「本は高い」という感覚は、かなり一般的なものだと思います。個人的には1,000円、いや、1,200円を超えると「高いな」と思い始めますなぁ。