「運命じゃない人」

面白いんだろうなと思っていたら、案の定というか想像以上に面白かった。最近、本でも映画でも同じ時間軸の中で中心人物を変えて語る系って増えてるよな〜とかちょっと斜に構えてた部分もあったけど、なんていうか組み立てがうまいわ。伏線の張り方が心地いい感じ。キャラクターも皆良くて、とくに三十路過ぎの男が話す恋愛論は頷けるところが多かった。あれは明らかに経験からの言葉なんだろうなぁ。「電話番号を知らなければ他人と同じ」ってのは、少し悲しいけどリアルな台詞だ。

まったく、この世界は妙なところで狭いけど、やっぱり人が多すぎて、動かなきゃ始まらないことって多すぎて、そんだから、「楽しんだもの勝ち」っていう薄っぺらな理屈でも役には立つから、あえてでも使うしかないのです。

この映画が色んな人に見てもらえるといいなぁと思ってる。つまりは良い映画ってこと。もし、見ようと思う人がいたら、あらすじとか情報とか仕入れないで、頭空っぽで見に行くのが良いと思う。