「南くんの恋人」内田春菊

南くんの恋人」って言うまでもないけど、やっぱ傑作だった。肉欲と愛情の関係とか、依存とかいろいろと切り取り方はあるだろうけど、どんなに近くにいても相手に何もしてあげられないっていう無力感が何よりもクる。なにかしてあげられるとか思うこと自体が傲慢なんでしょうかね。
こないだバイトしている最中に女の人二人組が「これ最後、どうなったっけ」という話をしていて二人の間では「元に戻れた」っていう結論がでていた。っちゅーか、そんな人に原作を読んでもらいたい。泣くよ。このドライさは90年代って感じ。TVドラマの方もあれはあれで面白いとも思うけどさ。