NONFIX「憲法25条」

生存権ということで、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という条文に切り込むことを目指していた。まぁ、その目的は普通というか、驚きは少ない。しかし、方法までも凡庸じゃあいけないだろう。


山古志村での被災者の仮設住宅での日常や行政上の水俣病認定を求める女性、特攻隊の生き残りの老人などを題材にしているんだが、なんだかそれってどうなのよ?どの人もまぁ特殊な人であって、なんだかそこから一般的な人に通じる結論を導きたかったのかもしれないけど、番組最後のメッセージが「「今まで幸せなことは?」って質問の答えには「生きていること」という答えが一番多かった」ってのは、なんだかそれってどうなのよ?


ありがちな感動に帰結する構成には、真摯な思考の跡がまるで見られなかったという点で、先週の憲法24条と同じくらい凡庸な出来。


来週はついに前半の山場である憲法9条。監督は是枝ということで、まぁ、期待しない方が無理なんだけど、ホント頼みますよ。後半の山場の憲法1条はもう無理みたいだしさぁ。