やっかみやっかい

以前、虎の門か何かで古畑ニンザブロウのテーマに歌をつけるという企画を見て以来、最近テレビからよく流れてくる古畑のCMがなにか足りない気がしてしまう。こういうのは別にテレビに限らず、誰かに会ってるときなんかもそんなこと感じたりするような気がする。物足りないという感覚は、足るを知ってからあるってことでしょうか。と言ってもまぁ、それが本当に必須なのかどうかってのは別で、イラレなんか触ってると思うんだけど、寂しいってんでなにか足してくと、そのときは満足しても、あとから見たら前のままの方が良かったりする。それでも、なにか足りないんじゃないかなんて思っちゃって、そうしたら後はもう自分との戦いみたいになる。これがデジタル世代か?それでもなんでも、どうにかすれば何でも元に戻ったりするんじゃないかとか、そんな感覚があることを完全には否定出来ないや。足し算より引き算の方が難しいって話は聞くんだけど(まりんがLOVE BEATのとき言ってたなぁ)、それはひょっとしたら日常でもそうなんでしょうか。誰かと何を話すかとか何をするか、よりも何を話さないかとか何をしないかの方が大事だったりするとしたら、今までの自分ってのは何をやっていたんだろうなんて気分にもなる。会ってるときの感情と会えないときに考えることってのはどっちもやっかいだ。


やっかいなことってのは、別に避けたいってことじゃないよ。本当に追いつめられたら、人はやっぱり無口になるもので、やっかいなことをやっかいやっかいとか、困ったことを困った困ったと言ってるうちはまだ大丈夫なんだと思う。それだから、今日も鷹揚に構えて「やっかいやっかい」と一人、口に出さずに呟く。いやはや、こんなことは別に言うもんじゃねえな。


今日はなんだか知らないけど、よいしょってやんないと連絡取れなくなっちゃった人の誕生日だから、別によいしょってやんないけど、ここでひっそり祝っとく。おめでと。